解説
燃料費調整の決まり方は、上限あり・上限なしの2種類
大手電力会社の従量電灯には上限がある
従量電灯の燃料費調整単価は、貿易統計の原油・LNG・石炭の3か月の平均価格(平均燃料価格)と、基準燃料価格の差から決まります。
平均燃料価格が上限をこえると、単価は上限のところで止まります。
上限は、どのエリアも基準燃料価格の1.5倍です。
基準燃料価格はエリアで大きく違います。
いま上限で計算されているのは関西・九州です。
2022〜23年の燃料価格を当てはめると、上限で止まる月があるのは中部・関西・九州で、ほかのエリアは上限に届きません。
| エリア | 基準燃料価格 | 上限 | 11月分の平均燃料価格 | いまの状況 | 高騰24か月のうち上限で止まる月 | 上限で安くなる額(高騰24か月) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 北海道 | 80,800 | 121,200 | 54,400 | 上限に届いていない | 0 | 0 |
| 東北 | 83,500 | 125,300 | 51,400 | 上限に届いていない | 0 | 0 |
| 東京 | 86,100 | 129,200 | 57,000 | 上限に届いていない | 0 | 0 |
| 中部 | 45,900 | 68,900 | 64,400 | 上限に届いていない | 10 | 10,770 |
| 北陸 | 79,800 | 119,700 | 42,300 | 上限に届いていない | 0 | 0 |
| 関西 | 27,100 | 40,700 | 55,900 | 上限で計算中(2022年3月分から57か月) | 22 | 24,650 |
| 中国 | 80,300 | 120,500 | 43,700 | 上限に届いていない | 0 | 0 |
| 四国 | 80,000 | 120,000 | 46,000 | 上限に届いていない | 0 | 0 |
| 九州 | 27,400 | 41,100 | 46,000 | 上限で計算中(2026年9月分から3か月) | 18 | 16,629 |
| 沖縄 | 81,500 | 122,300 | 44,700 | 上限に届いていない | 0 | 0 |
この表の見方
- 価格は円/kl。
- 安くなる額は、上限がない場合との差の24か月の合計(円、月260kWh)。
- エリア名から、各エリアの燃料費調整のページを見られます。
- −15,200円/kl
- −4,900円/kl
- +4,500円/kl
- +66,800円/kl
- +72,200円/kl
- +73,900円/kl
- +74,000円/kl
- +76,800円/kl
- +77,400円/kl
- +77,600円/kl
行を押すと、詳しい値が出ます。
- 左に伸びるエリアは、平均燃料価格が上限をこえていて、従量電灯が上限で計算されています。
大手電力会社の自由料金と、同じ単価を使うプランには上限がない
大手電力会社の自由料金(東京電力エナジーパートナーのスタンダードSなど)の燃料費調整は、従量電灯と同じ算式で、上限がありません。
上限に届いていないエリアでは単価は従量電灯と同じで、2026年11月分で違うのは関西(従量電灯 +2.24円、上限なし +4.75円)、九州(従量電灯 +1.86円、上限なし +2.53円)です。
新電力にも、上限のない燃料費調整を使うプランがあります。
下は、2022年に上限をなくしたプランの例です。
- Looopでんき(当時のおうちプラン): 2022年3月分の請求から上限を撤廃(2022年1月25日の告知)
- ソフトバンクでんき: 2022年11月1日の使用分から上限を廃止(2022年9月1日付のお知らせ)
- 東急でんき&ガス: 2022年8月1日実施の約款で上限を廃止
- ENEOSでんき: 2022年12月分から上限を廃止(2022年9月15日付の通知)
上限のないプランは、燃料価格が上限をこえた月に、従量電灯より燃料費調整額が高くなります。
電力会社を乗り換えるデメリットに、2022〜23年の実績を載せています。
燃料費調整がないプラン
- 市場連動型のプランは、卸売電力市場の価格で電力量料金が変わります。燃料費調整があるかはプランによって違います(Looopでんき
スマートタイムONEはなし。ドリームでんき ファミリーMは中部・関西・九州エリアだけあり)。市場連動型のプランで起きたこと
どれも2026年11月以降の料金表で計算しています。